写真集「風と光の記憶」

2冊目の写真集です。1998年から撮りためてきた、約20年間の銀塩モノクロームのピンホール写真作品を厳選して掲載しました。すべての作品は銀塩のフィルムで撮影され、銀塩の印画紙にプリントされたものから掲載用の画像を撮っています。フィルム現像もプリントもすべて著者が行っています。

2018年10月初版発行 ヴィッセン出版
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「はじめに」より抜粋

本書に収録した写真は1998年秋から撮影してきたピンホール写真です。全てモノクロームのフィルムで撮影し印画紙に自分でプリントした作品です。以前からレンズカメラで同じようなテーマをモノクロームで撮っていました。
それがこの頃からピンホールカメラだけで撮影するように変わっていきました。ピンホールカメラとはレンズがないカメラで、レンズの代わりに小さい穴が前面に開いていて、そこから入る微かな光でフィルムなどの感光体に画像を作るカメラです。フィルムを使っても1枚撮るのに晴天の戸外で10数秒から数分露出にかかります。屋内や夜景では数十分から数時間かかります。更に私の使うピンホールカメラはただの木製の箱で、ファインダーもありませんから画面構成も全く勘です。とても不便なカメラなのです。加えてその後に面倒な暗室での現像やプリント処理を経てやっとどんな写真が撮れたのか分かるのです。現代のデジタル時代、スマホで気軽に何枚も撮りSNSに簡単にアップできますが、真逆の超アナログな方法です。
なぜそんな不便なピンホールカメラをあえて使っているのでしょうか。それはレンズで撮った写真では得られない、すごい魅力に気づいたからです。

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